プロフェッショナルスキル

2011年10月 7日 (金)

「ITプロフェッショナルとしてのキャリアを加速させる--3つの方法」

cnetJapanの記事「ITプロフェッショナルとしてのキャリアを加速させる--3つの方法」からです。

この記事では、以下の3つが挙げられています。

1.エントロピーを、前に向かって突き進んでいくエネルギーに変換する
2.自主的に学ぶ
3.自らを会社に見立てる

まずは、前向き・積極的に、自立的・継続的に、ということですね。
そして「会社に見立てる」というのは、ITプロフェッショナルであれば、具体的にはシンクタンクがいいのかな、と思っています。

そして、スティーブ・ジョブズのこの言葉も胸に刻みたいと思う。「君たちの時間は限られている。だから自分以外の他の誰かの人生を生きて無駄にする暇なんかない」
そう、前に進んでいかなければ。

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2010年10月12日 (火)

「スペシャリスト」でもなく「ゼネラリスト」でもなく、「バーサタイリスト」

「バーサタイリスト(Versatilist)」。先週2度ほど、話題に挙がった言葉です。

「バーサタイリスト」とは、2005年にガートナーが発表したレポートの中で、これからのITプロフェッショナルに求められる役割を表現する言葉として提言されたもの。(「多能職」、「地頭型多能人」などとも呼ばれています)

「バーサタイリスト」は、複数の専門領域を持ち、その時その時のビジネスニーズと状況に応じて、いくつもの役割をこなせる人材のこと。
持ち場や経験の範囲が徐々に広がるのに合わせて技術力を応用し、新たな能力を身につけ、人間関係を築き、まったく新しい役割を担うというものです。

8月に開催されたイベント「情報セキュリティ人財サミット2010」の講演資料でも取り上げられています。

よく、「スペシャリスト」か、「ゼネラリスト」か、という議論になります(先週もそうでした)が、それだけが専門職の人材像ではないということですね。
「ビジネスニーズと状況に応じて、いくつもの役割をこなせる」というのは、特に重要で貴重な能力です。
それが大変難しいんですけど・・・

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2010年9月13日 (月)

真のプロフェッショナル、10の心得

CNET JAPANの記事「真のプロフェッショナルとは--胸に刻むべき10の心得」からです。

個人的には、とても素晴らしい記事で、共感できることばかりです。
プロフェッショナルを目指される方は、ぜひ繰り返し読んでいただきたいと思います。

この記事では、真のプロフェッショナルの心得として、以下の10の項目が挙げられています。

#1:顧客の満足を第一に考える
 顧客のニーズを洗い出し、満足させてこそプロフェッショナルである。

#2:誰にも負けない専門知識を身に付けるようにする
 必要な専門知識を有していてこそプロフェッショナルである。

#3:期待以上の働きをする
 可能な限り期待に添う、あるいは期待を上回るような働きをしてこそプロフェッショナルである。

#4:口にしたことは実行し、できることのみを口にする
 言ったことを守ってこそプロフェッショナルである。

#5:効果的なコミュニケーションを行う
 明快かつ簡潔、そして漏れのない正確なコミュニケーションを行ってこそプロフェッショナルである。

#6:優れた指針に従う
 高い価値観と理念を実践してこそプロフェッショナルである。

#7:自身ではなく同僚を称賛する
 謙虚な心を持ち、他者への称賛を惜しまないようにしてこそプロフェッショナルである。

#8:知識を共有する
 同僚に手を差し伸べることで尊敬されてこそプロフェッショナルである。

#9:感謝の意を表す
 感謝の意を、相手に最も恩恵をもたらす有意義なかたちで表してこそプロフェッショナルである。

#10:笑顔を絶やさず、常に前向きな態度で臨む
 困難な時でも愛想良く振る舞ってこそプロフェッショナルである。

最後にこの記事では、以下のように結ばれています。

 あなたは、本記事で挙げていることをいくつ実践できているだろうか?いくつかの項目でもっと努力が必要だという場合でも、落ち込む必要はない。ただ、プロフェッショナルらしくない行動は、あなたやあなたの会社の印象を悪くするおそれがあるということは覚えておいてもらいたい。いったん悪い印象を与えてしまうと、なかなか払拭できないものである。自らの至らない点を自覚し、プロフェッショナルとしての印象を向上させるための取り組みを今日から始めるようにしてもらいたい。

知識や技術だけ磨いても、スキルは向上しないし、キャリアも切り開かれない。
この記事に書かれているような取り組みが必要です。
まず、心がけ、実践できるように努力を続けること。それが、習慣となり、成果としてあらわれたら、そのときは「真のプロフェッショナル」として認められるはずだから。

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2010年9月 6日 (月)

CISOの役割とは?

以前にも、ここで書いた「日本CISO協会」が、活動を始めたようです。(参考記事をご参照ください)

HPには、活動の目的がこのように書かれています。

●目的
企業のセキュリティ責任者、および管理者が集い、最新のIT情報、ITセキュリティ、 ITガバナンス、コンプライアンス、RM(リスクマネジメント)、事業継続等企業経営に直結する情報の発信、 また会員同士の情報交換の場を提供する。
各企業の問題解決、方向決定の場としていく。

●活動のテーマ
・ITセキュリティの最新動向
・IT内部統制とISMS、Pマークとの関連
・導入・維持・運用等の事例紹介
・ISMS、プライバシーマーク、PCIDSS 等の導入、維持、管理
・ISO27001、PCIDSS 等の規格の最新版情報提供・対応方法
・IT コンプライアンスー法律、ガイドラインの最新情報・対応方法
・管理者・推進担当者向けセキュリティの考え方
・新しいIT 技術(ツイッター、iPad、クラウド等)とそのセキュリティ対応
・企業活動とISMS、プライバシーマーク等の意義と有効性
・各種新しい法律・ガイドラインの情報提供
・海外動向

とりあえず、「ガバナンス」言葉はあるものの、「マネジメント」に偏っているように見えます。(ISMS、プライバシーマークという言葉が目立つ)
これも以前にここでも書いたのですが、CIO/CSO/CISOの業務は「マネジメント」ではなく、「ガバナンス」なんですけどね。(参考記事をご参照ください)

ちなみにCOBITだと、こんなことが書いてありますね。

● 情報セキュリティガバナンスの目標
 企業として、ビジネス目標に合致し、かつ、適用される法律と規則に適合した、情  報セキュリティ戦略に関する保証を提供するためのフレームワークを確立し、維持すること。

● 情報セキュリティガバナンスのタスク
・ビジネス戦略・方向性をサポートする、情報セキュリティ戦略の策定
・企業全体の情報セキュリティに対する、経営上層部のコミットメントとサポート
・情報セキュリティガバナンス活動を含めた各自の役割と責任の明確化
・報告と意思疎通のチャネルの確立
・情報セキュリティに及ぼす影響の評価
・情報セキュリティポリシーの確立、維持
・情報セキュリティの手順とガイドラインの制定の保証
・情報セキュリティプログラム投資のサポート

このあたりが、あるべき姿としてのCSO/CISOの業務かと。
この団体には、こうした方向性での活動を期待したいです。

<参考記事・このブログ>
日本CISO協会が発足

「CSO/CISO」の人材像(1)
「CSO/CISO」の人材像(2)
「CSO/CISO」の人材像(3)
「CSO/CISO」の人材像(4)
「CSO/CISO」の人材像(5)

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2010年6月29日 (火)

情報セキュリティの「倫理」とは、守秘義務だけ?

今日は、日本×パラグライ戦があるため、短めに。(本当は関係ないけど・・・)

昨日に引き続き、「倫理」のお話です。
情報セキュリティの「倫理」(情報倫理も含め)を講習や講演でお話をすることがあります。
その際、「情報セキュリティの倫理とは、何でしょう?」という問いかけをすると、ほとんどの場合「守秘義務」と「(意図的な)攻撃をしない」という回答ばかりが返ってきます。
その他、「『道徳』との区別がつきません」という回答も多いですね。

やはり「倫理教育が十分ではないんだなぁ」と、痛感する今日この頃です。

続きは、またいづれ・・・

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2010年6月28日 (月)

「倫理」とは、精神論なのか?

サッカーのワールドカップや大相撲の賭博問題のニュース「スポーツマンにはスポーツマンシップが必要であり、同じように職業専門家であるプロフェッショナルには倫理が必要」なんてことを考えてしまいました。

試合中に相手チームに罵声を浴びせ、試合後には暴徒まがいの行為を繰り返す輩。
プロのアスリートでありながら、他のプロスポーツで賭博を行う輩。
私はそういう輩も「スポーツマンシップ」が欠如していると思います。

「スポーツマンシップなんて、厳しい練習の中で自然に養われる」「倫理なんて、業務の中で自然に養われる」というようなことをいわれる方が多いのですが、本当にそうでしょうか。
「スポーツマンシップ」や「倫理」とは、単なる精神論なんでしょうか?
それは、違います。
「スポーツマンシップ」や「倫理」とは、従うべき「行動規範」の通りに行動できるスキルのことだ
と思うのです。
精神論だという限りは、十分な教育や運用も行われないのでしょうね。

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2010年2月24日 (水)

「コミュニケーションスキル」について考える(4)

今日も、前回の続きを・・・

「コミュニケーションスキル」ということで、ひとくくりにされていることがありますが、実はいろいろと分類があると思っております。

まずは、「リテラシー」(基本的能力)としての「コミュニケーションスキル」と、「コンピテンシー」としての「コミュニケーションスキル」です。
さらに、「コンピテンシー」が、いくつかの段階に分かれていると考えてます。
※ 「コンピテンシー」については、詳しくはまた別の回(次回?)で。

「コミュニケーションスキル」の教育が、ほとんどの場合「リテラシー」で終わってしまっていることが多いようです。
前回の記事
では、「意思疎通、協調性、自己表現能力(厚生労働省による就職基礎能力の定義)」とされているところですね。

ここで終わってしまっては、「コミュニケーションスキル」が向上しないどころか、ヒューマンスキル自体が向上しないわけです。
「リテラシー」は、主に知識や技術を習得するための能力であり、知識や技術を使いこなすための能力ではないからです。
ということで、(知識や技術を生かすためにも)特に磨くべきは「コンピテンシー」としての「コミュニケーションスキル」ということになります。

まずは「リテラシー」と「コンピテンシー」を区別することから、始めましょう。

<参考記事・このブログ>

「コミュニケーションスキル」について考える(1)

「コミュニケーションスキル」について考える(2)

「コミュニケーションスキル」について考える(3)

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2010年2月23日 (火)

「コミュニケーションスキル」について考える(3)

コミュニケーションスキルとともに、よく取り上げられるスキルに英語力があります。
グローバル化を進めるためにも、確かに大事ですね、英語力は・・・

しかし、グローバル人材に必要なコミュニケーションスキル=英語力、ということではないと思っています。
本当に大事なのは、異文化と交流できるスキルです。
まずは、社内だけでなく、社外の同業種(業界)、そして業界外、さらには日本、世界・・・、と広く交流できるスキルです。

会社や業界が違うと、文化や慣行もかなり違います。
そうした方々と交流をできるスキルがないと、広い範囲で活動・活躍ができません。

コミュニケーションスキルとは、そのためのスキルであり、英語とは外国の方と交流するための手段である、と考えています。

<参考記事・このブログ>

「コミュニケーションスキル」について考える(1)

「コミュニケーションスキル」について考える(2)

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2010年2月22日 (月)

「コミュニケーションスキル」について考える(2)

前回から、時間が経ってしまいましたが、続きです。

かなり以前より「コミュニケーションスキル」って、人によっていうことが違うなぁ、と思っていました。

で、いろいろ調べてみたら、

「コミュニケーション能力」~Wikipedia
に、以下のような記述が・・・

コミュニケーション能力(コミュニケーションのうりょく、communication ability)とは、一般的に「他者とコミュニケーションを上手に図ることができる能力」を意味する。

これに対してコミュニケーションスキル(communication skill)とは人と人の間でコミュニケーションをとる方法・手法・テクニックを理論付けし、検証を行い技術または知識としてまとめたもの。コミュニケーション能力とコミュニケーションスキルを同義に扱う企業も多い。 なお、「相手の目を見てはきはきと話す」「アフターファイブは同僚と酒を酌み交わして親睦を深める」といった行為の事をコミュニケーション能力とするのは誤用であり、意思疎通が明確に図れるならば電子メールや手紙のみでもコミュニケーションは成立する。

ということなんですね。
やっぱり「コミュニケーションスキル」と「コミュニケーション能力」は、違いますよね。

さらに、ここでは、「定義」として、以下のように書かれていました。

コミュニケーションはラテン語: communicatioに由来しており、「分かち合うこと」を意味している。「コミュニケーション能力」という表現は様々な用いられ方をしており、以下のような意味で使われることが多い。

・言語による意志疎通能力(#言語学用語の「Communicative competence」を参照)。「コミュニケーション能力」という言葉は、元々言語学の分野で用いられた学術的な用語であった。
・感情を互いに理解しあい、意味を互いに理解しあう能力。感情面に気を配って、意味をわかちあい、信頼関係を築いてゆく能力。
非言語的な要素(相手の表情、眼の動き、沈黙、場の空気など)に十分に注意を払うことで、相手の気持ちを推察する能力(非言語コミュニケーション)
・上記の非言語的な要素により知った相手の気持ちを尊重して、相手に不快感を与えないタイミングや表現で、自分の感情や意思を相手に伝える能力
・意思疎通、協調性、自己表現能力(厚生労働省による就職基礎能力の定義)
・社会技能(ソーシャルスキル)。暗黙知。
・上手にコミュニケーションを行うための体系づけられた知識、技術(コミュニケーションスキル)
・合意(コンセンサス)形成能力
・「論理的コミュニケーション能力」(自己の考えを論理的に明確に、相手に表現する能力)
・会話のキャッチボールを上手く行える能力
・企業が求人広告等で応募者に要求している「コミュニケーション能力」は、ビジネスシーンにおいて発揮が期待される精選された「折衝能力」「交渉能力」「説得能力」を指しており、必ずしも対人コミュニケーション一般を円滑におこなうスキルをもって満足するものではない。

う~ん、なるほど、いろいろありますね。
「人によっていうことが違うなぁ」と感じるわけだ。

特に、高度人材で必要と思われるコミュニケーションスキルは、「合意(コンセンサス)形成能力」、「論理的コミュニケーション能力」(自己の考えを論理的に明確に、相手に表現する能力) 、「折衝能力」、「交渉能力」、「説得能力」・・・、この辺りだと考えてます。

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2010年2月10日 (水)

「コミュニケーションスキル」について考える(1)

久しぶりにコンピテンシーねたを取り上げます。
昨年11月に「論理的思考」について、記事を書きました。(参考記事をご覧ください)

今回は、この「論理的思考」とともに、(必ずと言っていいほど)重要なコンピテンシーとして挙げられる「コミュニケーションスキル」です。
何回かに分けて書いてみます。
※ 2/15の「情報セキュリティ人材育成シンポジウム」でも、この内容は少し触れる予定です。

「コミュニケーションスキル」というと、よく「上手に話せるようになりたい」と言われます。
しかし、いわゆる「立て板に水」のように話せれば「コミュニケーションスキル」があると言えるのでしょうか。
(私の場合は、「立て板に水」というより「マシンガンのように」話すと言われますが・・・)

「コミュニケーションスキル」とは、意思伝達の能力です。
いくら「立て板に水」のように話しても、伝わるべきものが伝わらなければ何もなりません。
逆にどちらかというと「立て板に水」で伝わるべきものが伝わらないという場合は、「この人の話はつまらない」とか「この人の話は信用できない」という取られ方をすることが多いはずです。
(少なくとも、私はそう考えます)
実際に、そういう方が多いなぁ、と感じる今日この頃です。

「立て板に水」のように話すというのは、トークのスキルです。
「コミュニケーションスキル」の一部に過ぎません。
ここだけに気をとられて、スキルの本質を見落とし、欠くようなことがないようにしたいものです。

(と、自分への戒めも含めて・・・)

<参考記事・このブログ>
「論理的思考」について考える(1)

「論理的思考」について考える(2)

「論理的思考」について考える(3)

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より以前の記事一覧