「想定外」とは何を指すのか
日経ITpro「ソニー、“想定内”の攻撃を防げず」からです。
いまだに多くの謎を残すこの事件。最大の問題は「既知の脆弱性」があったにも関わらず、結果として放置していたということです。
今回も「非常に高度な攻撃」とか、「想定外」という言葉が使われましたが、専門家ならずともそう受け取ってない人がほとんどなわけです。
この件に限らず、この「想定外」という言葉は「つまり、やってませんでした」という時に都合のいい便利な言い訳などとして(意識的または無意識に)使われている気がします。「このような事象が発生することを想定するのが、極めて困難だった」という意味以外に、
・想定していなかったことにしたい
・(スキル不足、管理不備等で)想定できなかった
・意図的に想定しようとしなかった
・想定の範囲から意図的にはずした
・そんなことを想定とした仕様・設計、運用ではなかった
など、いろんなケースがあり、それをすべて「想定外」と言っているような気がします。(今回は、どの「想定外」かはわかりませんが)
しかし、どのような場合でこの言葉を使おうが、事実は変えられませんし、免責にもなりません。
「想定外」という言葉は、いいかげん使うのをやめませんか。
特に、専門家は(自覚や誇りがあるのなら)使っちゃいけない。そう思います。
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コメント
こんにちは。舘山です。
まったく同感です。「想定外」は最近の流行りみたいですが、少し前には、なんでも「想定内」だった人もいて、こちらは可愛げがないというか、少なくとも専門家には見えなかったです。「真摯」が一番ですね。
投稿: 舘山 浩 | 2011年5月27日 (金) 09時25分
舘山さん
この「想定外」という言葉、使われた場合には「どういう意味で使っているのですか?」とツッコミたくなります。それから「想定外」ではなく、単に「計画外」とか「予定外」ではありませんか?という場合も多いですね。
投稿: Hase | 2011年5月27日 (金) 17時08分